『仏教聖典』普及の目的と意義
人間の完成をめざす仏教
現代のような物質偏重、心不在の混迷なる社会において、今、いちばん求められているものは、一人ひとりのよりどころと平和なる社会の実現ではないでしょうか。
平和な社会は人間の完成によって得られますが、人間の完成をめざす宗教に仏教があります。
釈尊は、苦から脱却し、苦を超える道を求め、ついに迷いの世界を転じて悟りの世界に至る教えを説かれました。
私たちがこの教えを学ぶとき、人生の真の意味を見いだすことになるでしょう。
そして、私たちが仏の教えを人生の究極の拠り所として仰ぐとき、思い通りにならない現実の人生そのままが、「生かされて生きている」慶びへと転じ、お蔭さまと一切のものを生かし切る、人間完成の道が開かれることでしょう。
聖典に想いをよせて
仏教とは、釈尊一代45年間の説法をもととする宗教であり、その教えの真髄を集めたものが『仏教聖典』です。釈尊は誰もが等しく理解できるようそれぞれの人に応じて教えを説かれましたが、2000年を越える変遷のなかで根本となる聖典は万巻(5000余巻)を越すものとなりました。仏教伝道協会では、その中から、我々の現実生活に対して最も深いつながりをもった、親しみのある教えなど、特に重要なところを慎重な配慮のもと偏りなく抽出し、この聖典を編集いたしました。また、み仏の教えを誰もが手軽に読め、いつでも心の糧にすることのできるよう わかりやすい現代の言葉であらわしました。
この『仏教聖典』は、より多くの人々の目にふれていただきたいとの願いから、日本と世界各国の主要ホテルの客室に常備することをはじめとして、あらゆる機会を通じて、その普及を心がけています。全世界への普及を志して以来、今日まで63ヵ国に約790万冊を頒布いたしました。また、和英対照、英文、和文をはじめとする母国語で読んでいただくための各国語への翻訳は46言語に及んでいます。『仏教聖典』は今日もあらゆる国々で、人々の生きた指針となっています。
世界の平和を願って
この聖典が一冊でも多くの家庭に入り、一人でも多くの人々の手に渡り、すべての人がひとしく智慧の光に照らされる日が来ることを願ってやみません。聖典との出会いを通して、私たち一人ひとりがこの人生をより意味あるものとして自覚した時に、世界平和と人類平等の理想が実現するのではないでしょうか。






